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2014/08/27

薬剤耐性菌発生の仕組みと対策


秋になったらなにしたい? ブログネタ:秋になったらなにしたい? 参加中
本文はここから

秋になったら東北へ夫婦で旅行に行きたいですね。
車で色んなS.AやP.Aに立ち寄りながら美味しいものを食べたりして、のんびり行きたいですね。

はい、ど~も~せい坊です┏○ペコリ

先に言っときます。長文です。

エルバージュ等の抗菌剤を多用すると耐性菌が出来て、薬が効かなくなるという話はよく聞きます。

では、何故耐性菌は発生するのでしょうか。

まず一つ目に、薬剤の不活性化があります。私たちが薬を服用した時、その薬は時間経過と共に体外へ排泄されていきます。これは、腎臓によって尿として排泄されたり、肝臓に存在する代謝酵素によって薬の形を変えられてしまったりするためです。

そして、これと全く同じようなことを細菌が行います。

つまり、代謝酵素が薬を分解して効果をなくしてしまうのと同じように、細菌自身が抗菌薬を無効化してしまう酵素を作ってしまうのです。これが、薬剤の不活性化です。

このように、抗菌薬を化学的に修飾・分解する酵素を作り出すことで細菌が耐性を獲得します。これは、抗菌薬に対する耐性獲得の際に最もよく見られる耐性機構です。

そして二つ目に、薬剤作用点の変異があります。

例えば指紋認証システムを使うとき、本人の指であれば当然認識してくれます。しかし、他人の指は指紋が違うために認識することができません。

そこで、病原菌は自分の指を全く別の新しい指として作り変えます。すると、指紋認証システムは認識しなくなります。新しく作られた指は指紋が元の指と違うため、当然ながら認識してくれません。

薬は「鍵と鍵穴の関係」とよく言われます。これは、今回の指紋認証システムと同じように、ピッタリと合わなければ認識してくれないことを意味しています。

そのため、それまで抗菌薬が作用していた病原菌の部位の構造が変化すれば、「鍵と鍵穴」のようにピッタリと合うことがなります。つまり、抗菌薬が作用できなくなります。


このように、病原菌側の構造が変化することによっても耐性を獲得します。この機構はウイルスで多く確認される耐性機構です。

そして三つ目に、抗菌薬に対する耐性機構として薬剤を排出するポンプを獲得することがあります。この「薬剤を細胞外へ排出する機構」ですが、多くの薬剤を外に排出する多剤排出ポンプが大きな問題となります。

一つの薬を細胞の外へ排出するポンプであれば、他の抗菌薬へ変えれば病原微生物を殺すことができます。

しかし、一つのポンプが多くの抗菌薬を外へ排出する機能をもつことがあります。これが多剤排出ポンプです。このポンプ機能を獲得した場合、一度に多くの抗菌薬に対して耐性を示すようになります。

・耐性遺伝子の伝罵
病原微生物が抗菌薬に対して耐性をもつようになるだけなら良いですが、話はそれだけで終わりません。耐性菌はこれら「抗菌薬を無効化するための遺伝子」を持つことになりますが、この遺伝子は病原菌同士で伝わっていきます。

そのため一回でも耐性菌が報告された場合、その後、その抗菌薬に対する耐性菌が確認される確率は数段高くなります。

ただ単に耐性菌が発生するというだけでなく、その発生した耐性菌の遺伝子が次々に伝罵してくことにも注意しなければいけません。

なお、これら薬剤耐性遺伝子はたとえ種類の違う菌であっても遺伝子が伝わってしまいます。

・耐性菌が増えるメカニズム
耐性菌が増える理由としては抗菌薬の使用が大きく関わっています。

そもそも、抗菌薬を使用していない自然条件化であったとしても、一定数の耐性菌が発生しています。しかし、これら耐性菌は通常の菌よりも貧弱であるため、放っておけば淘汰されていきます。

自然な条件において、耐性菌というのは言ってしまえば突然変異種です。そのため、突然変異の種は何もしておかなければ自然に淘汰されて消えていきます。

しかし、抗菌薬を使用するとこの状況が変わってきます。耐性菌とそうでない菌が混在している時に抗菌薬を使用した場合、これら耐性菌が淘汰されるどころか耐性菌のみが生き残ってしまいます。

その後、耐性菌が増殖することでその勢力を拡大していきます。

 ① 耐性菌とそうでない菌が混在
ここで抗菌薬を投与することによって、②の状態に移ります。

 ② 耐性菌のみが生き残ってしまう
突然変異種である耐性菌だけが生き残り、元々存在していた細菌は死滅します。

 ③ 耐性菌の増殖
その後、抗菌薬に耐性を獲得した病原微生物だけが増殖するようになります。

 ・耐性菌を出現させないために
これら耐性菌の出現を抑えるには、いくつかの方法が存在します。耐性菌の出現には「耐性菌が発生しやすい環境」があるため、これらを避ければ良いのです。ここでは、耐性菌が発生しやすい環境を三つ紹介します。

一つ目に、抗菌薬の低濃度投与があります。つまり、抗菌薬を投与した時の血液濃度が低すぎてしまっている状態です。薬の濃度が低いので完全に死滅せず、病原菌が抗菌薬に徐々に慣れてしまいます。

生かさず殺さずの状態を続けることによって、細菌やウイルスなどが耐性を獲得しやすい環境を整えてしまいます。

二つ目に、治療直前での抗菌薬投与の中断があります。もう少しで治療が終わる直前で抗菌薬の投与を止めてしまうと、耐性菌のみが生き残った状態で感染症をぶり返してしまう恐れが高まります。

これによって、感染症の再発による「炎症の悪化」や「耐性菌出現の恐れ」のリスクが発生します。

三つ目に、同じ抗菌薬の長期間投与があります。一つの薬を長い間投与するほど、耐性菌発生の確率が高まります。わずかでも病原菌が薬剤耐性化してしまったら、その後は急速に耐性菌が蔓延していきます。

そのため、耐性菌の出現を抑えるためには「漫然と同じ薬を投与し続ける状況」を改善する必要があります。

このように、耐性菌の出現を抑えるためには、上記のような「耐性菌増加の原因」を避けて抗菌薬を使用する必要があります。

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